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コロナ拡大下でトップが伝えるべきこと

新型コロナウイルスの感染防止施策として、多くの企業様が在宅勤務や休業などの措置を講じることになりました。仕事のあり方や会社の状況など、先行きの見えない状況に不安を感じる社員も少なくありません。そうした中、社内広報においてもトップがどのようなメッセージを発信するかは非常に重要になってきました。コロナ拡大下で先行きが不透明な状況だからこそ伝えたいトップメッセージの事例を紹介します。

前向きなエールや激励を送り、社員のモチベーションを高める

環境がこれまでと一変し、生活や仕事においても不安に感じる社員も多いはず。まずはトップが先立ってポジティブなメッセージを発することが大切です。

 

例1:前向きなメッセージを投げかける。

■この状況を乗り越えるため、自身のやるべきことをやりましょう……、各地域の方針にも従うことも絶対に忘れずに……。健康第一!そして、常に前向きに!明けない夜はありません。(自動車メーカー)

■自社が、この危機に直面する前よりもさらに強く、もっと社会から必要とされる企業になっていると信じています。当面は全世界的に困難な時期が続くかと思いますが、その後にはきっと明るい未来が待っています。未来に希望を持ち、健康第一でお過ごしください。(アパレルメーカー)

例2:少し先の成長を感じさせ、踏ん張り時を意識させる。

■皆さんの活躍を祈念すると共に、自社がこの荒波を乗り越え、更に成長していける様に、皆で頑張って行きましょう。(総合商社)

■中計で長期間かけて変えようとしてきたことがこの2カ月で一変しました。むこう3年で変えようとしていることを1年で実施しなければなりません。この1年は未来に向けた1年です。(事務機器メーカー)

感謝・仕事の価値を伝え、仕事の意義を再認識する

コロナ禍の深刻な状況でも使命感をもって仕事をしているメンバーもいますので、彼らに対して感謝と激励の言葉を伝え、企業価値をあらためて認識してもらうことが大きな励みになります。

 

例1:頑張っている社員に感謝・激励の言葉を。

■新規事業を円滑に進行してくれた当社のスタッフ並びに関係者のみなさん。みなさんがこの悪条件を克服したからこそ成功に至ったのです。本当にありがとうございました。(運送業)

■海外工場も一時生産を停止していましたが、現在は少しずつ稼働が進みつつあります。まだ稼働をストップしている工場も一部ありますが、活動は続けています。あらためて、皆さんの頑張りには本当に感謝しています。(事務機器メーカー)

■社会のために貢献してくれている社員を私は心から誇りに思います。この場を借りてお礼を申し上げます。この活動はお客様への信頼に確実につながり、収束後のビジネスにも必ず繋がるはずです。(事務機器メーカー)

 

例2:あらためて自社の企業価値について認識してもらう

■私たちは生活に不可欠なモノを支えるために仕事をしています。そして、本当に素晴らしいこの技術をそれらの実現のために活かしてほしいのです。(運送業)

今できる事を考え、仕事のあり方を見つめ直す

在宅ワークを基本とし、営業、販売、製造など多くの業務が制限され、できることも限られてきているのではないでしょうか。こんな時だからこそ、今できることを提示してあげるのもおすすめです。

 

例1:今何ができるのかを考え、本来の役割を見つめ直す。

■どうやって付加価値を生んでいるのかを冷静に考えるべきです。かといって、単純に時間を減らすとか、数字を上げるとか言っても、なかなか容易でないところがあります。

■仕事を楽しんできちんと成果を出していけるようにもならないと。そういう意味ではこれを機に、いろんな人が実力を出せる会社にしていかないといけません。(食品メーカー)

■このような状況だからこそ、お客様が本当に必要としていることを的確に把握し、どうやって提供していくかを考えることが重要になります。(水道処理事業)

例2:企業理念に立ち返り、提供価値を高めるように主導。

■「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する。」これは創業以来、変わらない当社のミッションです。このミッションを胸に、私自身が先頭に立って、お客様をはじめとするステークホルダーの皆様と一丸となって、この難局を乗り越えていきたいと考えております。(家電メーカー)

見える範囲の会社の方針を伝え、社員を結束させる

詳しい数値目標や方針が出せない中、会社の状況を不透明に感じる社員も多いはず。そこで、会社としての方針をトップが全社発信し、社員に道筋を示してあげることが重要です。方向性を見せることで、社員の結束を強めたり、不安緩和につなげることができます。

 

例1:今の会社の状況や取り組みについて報告する。

■今一番大事なのは、自分の会社が生き残るかどうかということです。社会のために絶対に潰してはならない。それが企業の責任です。そのために協力会社との連携も視野に入れます。また社内に対して我々は「まずは雇用を守る」と宣言し、●●人を一時帰休とするが、コロナが休息した際に対応できる人員を確保する方針です。(航空輸送業)

■社会的インフラとして国民の社会生活維持のために、全社員に感染リスクへの対策を十分に行った上で業務を遂行して頂いています。(運送業)

 

例2:コロナ収束後の取り組みを宣言する。

■コロナの影響で、海外で生産を行うグローバルサプライチェーンが縮小することが予測されます。そのため、グローバル生産から国内に回帰する動きを始めます。そこでカギとなるのがロボット。他のメーカーでは人が関わっている部分が多い中、●●県に6月に稼働させるマスクの生産工場に自動化ラインを導入する予定です。(生活家電メーカー)

まとめ

混乱期にこそトップのメッセージは社員に大きく響きます。よってコロナ禍だからこそ、社内報でトップからしっかりメッセージを発信していくことが重要です。社員のモチベーションを上げる、激励する、不安を取り除く、結束を強める、などその目的によって発信すべきメッセージは変わります。目的に応じ然るべきメッセージを発信していきましょう。また、社内報以外にも、Webや動画、差し込みの号外などを用いて、メッセージの発信頻度を高く保つことも大切です。

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